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「震災関連死者3000人」って何だ?

2014年6月26日

「震災関連死」とは、地震に伴う建物倒壊による圧死、津波による水死のように震災の直接的原因ではなく、震災後の避難生活での体調悪化・過労死、さらには自殺など、間接的原因(震災による負傷の悪化による死亡を含む)で死亡した人と規定されています。

東日本大震災から3年、復興庁の発表によれば平成26年3月31日現在、震災関連死者(間接的死亡者)数が全国で3089人に達したということです。
東京電力福島第一原発の事故が重なった福島県1704人を筆頭に、岩手県・宮城県の3県で3034人(全国比98%)となっています。
しかもそのうち65歳以上の人が90%を占めています。

しかし、住宅や医療・ライフラインなどの生活環境の整備を急ぎ、いち早い心のケアを充実させることができれば、かなりの数の「震災関連死」を防ぎ得たに違いありません。
そのためには、防災マニュアルと同時に復興のシステムを具体的に作成しておかねばなりません。
しかもそれらは、自治体・地域ごとに作成し、国家非常事態(?)発令によりトップダウンの措置をとることが必要です。
「復興とは時間との勝負」という言葉をかみ締めざるを得ません。

全国介護者支援協議会(全介協)も震災発生当初から復興支援・介護支援活動により微力を傾注してまいりましたが、現場に入れば入るほど「復興スピードの遅さ」と「支援策が的外れである」ことを悲しく感じてきました。
全介協はいま、人の温かみが通い合うコミュニケーション(きずなシステム)というICTを活用した「地域のきずなづくり」を通じて、毎日たくさんの避難者・高齢者の方々とお話ししています。
もうこれ以上「震災関連死」の人数が増えないことを願って・・

「地域医療・介護確保法案」参院で可決される

2014年6月23日

介護保険と地域医療体制をを同時に見直す「地域医療・介護確保法案」が平成26年6月18日の参議院本会議で可決成立しました。
この法案は在宅医療と介護サービスに関する地域環境の整備を目的とするもので、先般の消費税増税分のなかから各都道府県に900億円を投入して「基金」を創設(平成26年度中)するというものです。
介護分野での主な改正点は

  1. 介護必要度の低い「要支援1・2」(約150万人)向けのサービスを市町村事業へ移行する。
  2. 入居待ちが約52万人と言われている「特別養護老人ホーム(特養)」の入所基準を原則として「要介護3」以上の中・重度者とする。
  3. 介護保険の自己負担の割合について、現行の一律1割から、年金年収280万円以上の人は2割負担に引き上げる。
    (平成27年8月実施)

などとなっています。
介護保険法や地域介護サービスのあり方についての議論が噴出している現状にあって、果たして軽度な介護サービスといえども全国各地の市町村で同質の介護サービスが行なえるのか?
特養の入所基準「要介護3」について、認知症の場合や家庭状況をどのように勘案するのか?
・・・などなど、実際の運用には細かな配慮が必要になるでしょう。

介護職Y氏の介護書評

2014年3月6日

事例でわかる24Hシート活用ガイドブック

中央法規出版(株)
『事例でわかる24Hシート活用ガイドブック』
一般社団法人 日本ユニットケア推進センター 監修

1963年の老人福祉法施行で特別養護老人ホームが誕生しましたが、それは病院をモデルにしたもので、多床室・大食堂の一斉ケアでした。
2002年に、ユニット型の施設が誕生し、個室・少人数の個別ケアが行われるようになり、個人が尊重され、一人の職員つきっきりでサポートするのではなく、職員たちがチームとなり、入居者を24時間サポートすることによって、個人の好みやライフスタイルに合わせた生活を実現しています。
そのために必要となるのは、情報を取り共有するツールで、以前にも紹介した『24Hシート』です。

前回紹介したのは、「ユニットケアのアセスメントツール 24Hシートの作り方・使い方」(中央法規出版(株)2013年4月発行)で『24Hシート』の作成方法、活用方法を紹介し、その効果をわかりやすく解説したものです。

今回紹介する本書は、同じ出版社から出ていますが、続編ではないので『24Hシート』を初めて学ぶ方でも大丈夫です。
また知っているという人も「BPSDが顕著な人」、「寝たきりで意思の疎通が困難な人」、「失語症の人」、「終末期の人」など豊富な事例を取り上げているので、これから利用しようという方には、役に立つでしょう。

しかし、ただ漫然と導入するだけでは改善されません。
何のために活用し、どう使っていくのか考える必要があるのです。
すでに導入しているが、効果がないと悩まれている方には、ぜひ読んでほしい一冊です。

中央法規刊:『事例でわかる24Hシート活用ガイドブック』
監   修:一般社団法人 日本ユニットケア推進センター
定   価:2,000円(税別)

介護職Y氏の介護書評

2014年2月20日

ポケット判 介護の○と×シリーズ コミュニケーション○と×

中央法規出版(株)
『ポケット判 介護の○と×シリーズ コミュニケーション○と×』
大谷佳子・諏訪茂樹 著

現場ですぐに確認できる介護職の為の『ポケット版早引き本』、「ポケット判介護の○と×シリーズ」の7冊目です。

このシリーズは、新書判サイズのビニールカバー仕様で、一目でわかる様に基本や良い例は「○」として左ページ、うっかりミスや禁忌は「×」として右ページに図入りオールカラーで併記されていて、判りやすく、携帯に便利です。

本書は、コミュニケーションに関する知識と技術を○×式で紹介していますが、著者の言うとおり、コミュニケーションは知識や技術の前にマインド(心)が大切です。
たとえ知識や技術が少々不足していても、マインドがあれば利用者に喜んでもらえるし、逆にいくら正しい知識や技術で接しても、マインドがなければ満足してもらえません。
また○×では説明できないことや人によっては○が×になったり、かつて○であったことが、時代の流れとともに×となることがあります。
著者もこの本はマニュアルやバイブルとしてではなく、最善の判断を主体的に行なうためのガイドや批判材料としての使用を勧めています。

介護職、特に施設で働くために書かれた本書ですが、介護する家族にとっても役立つ知識ですので、介護にかかわる人には読んでほしい一冊です。
なお、同シリーズ他書では、○は左、×は右に統一されていますが、本書では一部異なりますので、注意してください。

中央法規刊:『ポケット判 介護の○と×シリーズ コミュニケーション○と×』
著   者:大谷佳子・諏訪茂樹
定   価:1,200円(税別)

書籍紹介

2014年2月12日

人生100年時代への船出

(株)ミネルヴァ書房
『人生100年時代への船出』
樋口恵子 著

21世紀は、長寿革命の世紀、日本人の寿命は長くなりました。
それに伴って社会も変わり、本書では「50〜65年仕様から人生100年型に切り替える」と表現していますが、意識だけでなく、家族のあり方、住まい、社会参加などに変化をもたらし、これからも変わっていきます。
健やかに生きるために、人間同士が協力しあい進んでいくのに指針となるのがこの一冊です。

ミネルヴァ書房刊:『人生100年時代への船出』
著   者:樋口恵子
定   価:1,400円(税別)

介護職Y氏の介護書評

2014年2月5日

症例DVD付 認知症の正しい治し方』

(株)現代書林
『症例DVD付 認知症の正しい治し方』
河野和彦 著

今、日本は「認知症爆発」前夜です。
2010年に280万人だった患者数は、2012年に305万人を突破しました。
このまま進めば、団塊の世代が後期高齢者となる2025年には、470万人を超えてしまいます。
認知症は、患者本人だけではなく、介護者や家族の問題でもあることを考えると、これは日本の大きな問題なのです。

現状はどうでしょうか。
大病院の精神科や神経内科といった認知症の専門医たちからは、「認知症だから治らない」、また薬をどんどん処方されているにもかかわらず状態は悪くなる一方で、医師からは「認知症が進行した。」と言われ、あきらめてしまう人たちがたくさんいます。
しかし本当に進行したのでしょうか?
処方された薬は本当に正しいのでしょうか?
それ以前に『専門医』と言われる人たちは、認知症を本当に理解しているのでしょうか?
これらに答えてくれるのが、この本です。
この本が紹介する「コウノメソッド」は、30年にも及ぶ診療経験、そして治療実績もあるのですが、何故か医学会は無視しています。
その事情も書かれていますが、まずは「論より証拠」、付録の『症例DVD』を見てください。

認知症で苦しんでいる家族の方には、助けとなり、力づけてくれる一冊になるでしょう。

現代書林刊:『症例DVD付 認知症の正しい治し方』
著   者:河野和彦
定   価:1,800円(税別)

介護職Y氏の介護書評

2014年1月17日

ポケット判 介護の○と×シリーズ 移乗・移動の介助○と×』

中央法規出版(株)
『ポケット判 介護の○と×シリーズ 移乗・移動の介助○と×』
大渕哲也 著

現場ですぐに確認できる介護職の為の『ポケット版早引き本』、「ポケット判介護の○と×シリーズ」の6冊目です。

このシリーズは、新書判サイズのビニールカバー仕様で、一目でわかる様に基本や良い例は「○」として左ページ、うっかりミスや禁忌は「×」として右ページに図入りオールカラーで併記されていて、判りやすく、携帯に便利です。

身体介助の基本となる移乗・移動は、いろいろな所で介助方法が紹介されています。
しかし、その方法は形だけまねても、利用者の状態によっては適さない事もあるので、何故○なのか、何故×なのかを理解する必要があります。
本書は、「要介護高齢者本人にとって安楽であり、本人の能力が十分に引き出されること」を○、×の判断基準として重視して、姿勢・移乗・移動の基礎知識を解説した「1部 人の正しい姿勢と移動」、片麻痺の人や円背の人といった様にケース別の○、×を紹介した「2部 状態に応じた姿勢・移乗・移動の○と×」、福祉用具を用いた時の○、×を紹介した「3部 用具を使った移乗・移動の○と×」の3つで構成されています。

各ケースとも何故の根拠が明確なので、応用力もつき、新人介護職の人たちには、是非読んでほしい一冊です。

中央法規刊:『ポケット判 介護の○と×シリーズ 移乗・移動の介助○と×』
著   者:大渕哲也
定   価:1,200円(税別)