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あったかコラム

介護職Y氏の新制度考える

25.平成24年度介護保険制度改正(8)

皆さんこんにちは。
介護保険制度改正の8回目です。

『サービス付高齢者向け住宅(サ高住)』や『住宅型有料老人ホーム』などの介護事業者を同一建物に置き、30名以上の同一建物居住者に対して訪問介護サービス提供した場合、入居者に行なったサービス報酬が10%減算されますが、『24時間定期巡回・随時対応型訪問介護看護』の場合は減算が適用されません。

この措置によって国は『サ高住』への『24時間定期巡回・随時対応型訪問介護看護』の提供を促進させるようです。
今回は見送られた「地域へのサービス展開の義務化」が実現し、国や都道府県が掲げているサービスの供給計画が遂行されれば地方にも『24時間定期巡回・随時対応型訪問介護看護』を浸透させていくことができ、市町村の側もサービス事業者の誘致に積極的なる……、というほど物事は簡単ではありません。

現状、サ高住の開発に消極的な自治体も多数あります。
本来は国の政策であり、市町村判断でサ高住の開発を拒否するということはできないのですが、自治体のなかには独自に条例を制定してサ高住の開発に一定の制限を設けているところもあります。
では、なぜ市町村側はサ高住の開発に二の足を踏んでいるのでしょうか。
理由は簡単です、自治体の介護保険負担が急増してしまう可能性が高いからです。

自治体内の高齢者数の増加による介護保険負担の増大、これはもうどうしようもありません。
しかしサ高住の場合、他自治体の高齢者が住民票を移さずに入居して介護サービスを利用した場合、サ高住の所在する自治体が介護給付を負担しなければいけません。
そして、このケースが増加すると最終的には自治体介護保険料の増加に繋がってしまいます。

実際にサ高住の開発を制限している自治体では、旧高専賃の実態調査を行なった際に、入居者の大多数が自治体外に住民票があったそうです。
制限をかけている自治体としては、自分のところの住民でない高齢者のために自治体負担が増加するというのは気持ちのよい話ではないかもしれません。
ただし、制限をかけている自治体も、ある条件を満たしている場合は制限を撤廃しています。
その条件については、次回お話したいと思います。