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あったかコラム

介護職Y氏の新制度考える

24.平成24年度介護保険制度改正(7)

皆さんこんにちは。
介護保険制度改正の7回目です。
前回、「24時間定期巡回・随時対応型訪問介護看護」には、住む場所に問題があるとお話しましたので、今回はそこからはじめたいと思います。

利用者の住む場所が「24時間定期巡回・随時対応型訪問介護看護」に与える影響とは、何なのでしょうか。
答えは簡単、住む場所によってサービスが受けられるか、受けられないかが決まってしまうことです。
以前にお話したとおり、「24時間定期巡回・随時対応型訪問介護看護」は定額制での利用となります。
そのため、事業として採算を取るためには、多くの利用者を確保し、その利用者に対して効率よくサービスを提供しなければいけません。

しかし、もし事業所が地方にあった場合、利用者間の移動に車で30分以上かかるなどという場合も多々あり、モデル事業に参加した地方の事業所の多くが、利用者間の移動時間などを理由に参入を取りやめています。
勿論、地方でも事業参入している事業者はありますが、ほとんどが地方でも都市部にある事業者となります。

せっかく新たに創設されたサービスですが、今後サービスの提供を行なう事業者は増えるのでしょうか。
上でお話したとおり、事業として採算を確保するためには、多数の利用者を確保し、効率よくサービスを提供することです。
これを最も効率よく実行させようとすると、利用者を1つの建物内に住まわせることなのですが、この考えは「改正高齢者住まい法」で出てきた「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」と同じです。

また国の方針としても、サ高住に対して「24時間定期巡回・随時対応型訪問介護看護」の誘導を図っており、そのため今回の介護報酬改正では、『訪問介護』は『サ高住』や『有料老人ホーム』などと同一建物に事務所を置く場合、入居者30名以上に対してサービス提供を行なうと、同一建物居住者に行なったサービスが10%減算される措置が加わりました。
しかし、「24時間定期巡回・随時対応型訪問介護看護」の場合は集中してサービスの提供を行なっても減算はありません。
今回の改正で新設された「24時間定期巡回・随時対応型訪問介護看護」には、事業者に対して「地域へのサービス展開が望ましい」という一文が規定されていますが、次回の改定では地域への展開が義務化される可能性も高いため、多くの事業者は参入時期を見極めている状況です。