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化粧療法

メイク(2):ポイントメイクの方法

 前回の『メイク(1)メイクをはじめる前に・ベースメイクの方法』に引き続き、メイク(2)では、ポイントメイクを中心にお話ししていきます。
ポイントメイクは目元、口紅、頬紅のパーツごとに行ない、主にラインと色を使って仕上げます。
眉間のしわや下がった口角などの加齢による現象は、日々の表情に気を使うことが第一ですが、ポイントメイクで手軽にカバーすることができますので、表情を明るく見せるメイクのコツを、ぜひ身につけていきましょう。


ポイントメイクをはじめる前に

(1)メイクに必要な用具:
セッティング
白タオル、クリップ(前髪を止められるもの)、クロス(白タオルでも可)、箱ティッシュ、綿棒、鏡

メイク道具(今回の内容に必要な道具のみ)
アイシャドウ、アイライナー、マスカラ、アイブロウ、口紅、頬紅 パフ、フェイスブラシ、アイシャドーブラシ、チークブラシ、リップブラシ

(2)内容の説明:
 ポイントメイクには細かい工程がたくさんありますので、ベースメイクと同様に利用者の方へ内容 説明を忘れずに行ないましょう。
また、嗜好の出やすい「色」を多く使用していきますので利用者の 方の好みをお聞きしながら進めましょう。


目元のメイク(アイシャドウ・アイライナー・マスカラ・アイブロウ)

 目元は、年齢が感じられやすい部分の一つであり、小じわや垂れたまぶたなどがみられます。
目のまわりの皮膚は薄く、刺激や痛みを伴いやすいため、利用者の方に希望をお聞きして、負担をかけないよう配慮します。
また、垂れたまぶたにアイシャドウやアイライナーなどの目元のメイクを行なうときは、眉尻に指を当て、まぶたを引き上げるようにするときれいに描くことができます。

使用箇所

@ アイシャドウ
パールの多いものや白っぽいものは避け、年齢を重ねた肌に馴染みやすいマット系のもの、暖かく深みのある色を選びましょう。
形状では、クリーム状のものはしわにたまりやすいため、キレイなグラデーションがつくりやすいパウダー状のものが適しています。

A アイライナー
くぼみが出てくる高齢者の目は、アイライナーが有効です。
リキッドタイプはたるんだ皮膚の上では線が歪みやすく、失敗したときの修正が難しいため、ペンシルライナーの使用をお勧めします。
芯は柔らかいものを選び、手に力を入れず、まつ毛の生え際を埋めるように描きましょう。
ペンシル以外にも、チップにパウダーを取って使用しても、しわに左右されずに仕上げることができます。

B マスカラ
髪の毛と同様、加齢によってまつ毛も薄く細くなるため、ビューラー(まつ毛をカールさせるための道具)の使用は細くなったまつ毛を痛める原因になります。
カールさせたい場合は、まつ毛用ホットビューラーを使用すると良いでしょう(但しやけどに注意)。
マスカラの色は、ブラックよりブラウンやダークブラウンを選ぶと仕上がりが自然になります。
利用者の方の中にはマスカラを好まない方もいるため、必ず使用の有無を確認しましょう。

C アイブロウ
伸びっぱなしの眉毛は、小型シザーズで余分をカットして清潔感を出すと良いでしょう。
眉間が近すぎると、神経質に見えがちですので、眉頭を数本カットしてや や薄めに描きます。
眉山から眉尻にかけて丸みのあるアーチ形にするとソフトな 印象に、また、白い毛の眉には、マスカラでカラーリングすると若々しくなります。

D リップ(口紅)
口紅は顔の中で色を一番主張し、顔を引き締める効果を持っています。
唇は加齢によって自然なふくらみが失われてしまうため、リップライナーで輪郭をはっきり描く必要があります。
実際の唇の輪郭より少し外側をなぞるとふっくらとした印象 になります。
ヘの字になりがちな口元は、口角のラインを数ミリ上げることで頬の 筋肉が引きあがったように見せることができます。

頬紅の効果的な方法(位置)

E チーク(頬紅)
血行が悪い肌は、頬に赤みが差さなくなるため、頬紅は欠かせません。チークは 頬の筋肉の上につけると最も若々しくなります。
まぶたや眉骨、あごなど軽くのせると顔全体のバランスが良くなります。


メイクを楽しんだ後に

メイクオフ・クレンジング:
 メイクを楽しんだ後は、肌を健やかに保つために正しくクレンジングを行いましょう。
クレンジングの目的は、メイクアップ化粧品やほこりなど肌表面に付着する汚れや、皮脂や角質などの体内から排出される汚れを落とすことで、肌に余計な負担をかけないことが基本です。
 クレンジング剤は、保湿効果がありマッサージ用としても使用できるコールドクリーム(拭き取りタイプ)の使用をお勧めします。
500円硬貨大のクリームを手のひらに取り、毛穴の奥、しわの溝の間に入ったメイクや汚れを浮き上がらせるように優しくマッサージします。
マッサージの後、厚め、もしくは2枚重ねにしたコットンでクリームを拭き取り、肌のべたつきを取るため、精製水または水を含ませたコットンで再度拭きます。
 洗顔を行なう場合は、泡立てネットなどで泡立てたたっぷりの泡(卵2個分が目安)でやさしく洗顔しましょう。
また、設備の関係で洗顔によるクレンジングが困難の場合は、クレンジングシートを活用しても良いでしょう。
 一日の肌の汚れと疲れを取った後は、栄養を補給するためスキンケア(『スキンケア:ハリ・潤い のある清潔な肌を目指して』をご参照下さい)で肌を整えます。

ヘアケアスキンケアハンドマッサージ
   担当  美容福祉学科  講師 下家由起子

メイク(1)メイク(2)
   担当  美容芸術学科  講師 武藤祐子