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猛暑を乗り切る健康術

食中毒の症状と原因

食中毒

● 危険度チェック

「食中毒危険度チェック」です。チェックがつくほど要注意。思い当たる節があれば気をつけましょう。
 多少鮮度が落ちても安価な食品を購入する。
 生の肉・魚介類・冷凍食品を買ったとき、寄り道をして帰ることがある。
 冷蔵庫や冷凍庫には食べ物がぎっしり詰まっている。
 手洗いはさっとすませてしまう。石けんは使わない。
 流しに食器をつけ置きしたまま放置している。
 夏でもお刺身をよく食べる。
 肉は生、またはあまり加熱しない方が好きだ。
 下痢や嘔吐をしたときは市販の薬で治してしまう。

食中毒を起こす細菌やウイルスには、熱に強いもの、乾燥に強いものなどさまざまな特徴があり、中毒の症状や症状が出るまでの時間も異なります。

食中毒をおこす主な細菌・ウイルス

腸炎ビブリオサルモネラ菌病原大腸菌(O157等)カンピロバクター黄色ブドウ球菌ノロウイルス

症状と原因


腸炎ビブリオ

腸炎ビブリオ

海中に生息。夏など水温が上がると沿岸地域で急速に増える。短時間で菌が増殖し、真水、熱、酸に弱い。

・汚染/感染経路

海水中に生息。夏期に沿岸で獲れた魚介類、刺身、加工品を介して感染。特にお寿司は菌が繁殖しやすいので注意。 生の魚介類を調理した器具も感染の原因となる。

・発病までの時間と症状

平均12時間 / 腹痛、激しい下痢、吐き気、嘔吐、発熱

・予防のポイント

魚介類を生で食べるときは真水でよく洗う。※貝類は内臓が汚染されていることがあるので、特に高齢者は加熱して食べるようにする。
魚介類を取り扱った調理器具、手は十分に洗浄・消毒する。4℃以下で保存する。
冷蔵庫から出したらなるべく早く食べる。


サルモネラ菌

サルモネラ菌

種類がたくさんあり、その中でもサルモネラ・エンテリティディスという菌による食中毒が増加している。低温や乾燥に強く、特に高齢者や幼児が感染しやすいのが特徴。

・汚染/感染経路

サルモネラ・エンテリティディスは、主に鶏卵、鶏肉を汚染する。とくに鶏卵が原因の食中毒が増加。そのほか、肉や魚もほかの商品を汚染する危険度が高いので冷蔵庫や冷凍庫で保存するときは注意する。

・発病までの時間と症状

平均 8 〜 48 時間 (菌の種類により異なる) / 悪心、腹痛、下痢、嘔吐、発熱

・予防のポイント

必ず冷蔵保存する。卵や生肉は4℃以下で保存。
生肉調理後の器具、手指は十分に洗浄・消毒し二次感染を防止。
食肉やレバーは生食を避け、加熱調理をする。
卵の割置きは絶対にしないで、すぐ調理する。


病原大腸菌(O157等)

病原大腸菌(O157等)

病原大腸菌は発病のしかたにより6つに分けられる。O157は、3類感染症に指定され、感染力が非常に強い最も注意の必要な食中毒菌。 熱や一般的な消毒薬に弱い。

・汚染/感染経路

O157は、牛などの家畜の糞便に汚染された食肉からの二次汚染により、あらゆる食品が原因となる可能性を指摘されているが、潜伏期間が長いため原因の特定が困難。

・発病までの時間と症状

平均 12 〜 72 時間 (菌の種類により異なる)/ 下痢、腹痛、発熱、嘔吐
※O157 の場合、糖尿病などの持病を持っている人は重症になりやすく、死に至るケースも。

・予防のポイント

他の細菌性食中毒と同じに、調理器具、手からの二次感染を防止する。
低温管理、加熱調理の励行、特に牛肉は75℃(100℃以上ならさらに安心)で1分以上加熱。肉の中心まで十分に加熱すること。


カンピロバクター

カンピロバクター

肉の生食が増えてきたことで急激に増加している食中毒。熱・乾燥に弱く、常温の空気中でも死滅するが、少量の菌で食中毒を起こす。

・汚染/感染経路

鶏、牛、豚などの腸内に住んでいて、解体時に汚染された肉を生または加熱不足の状態で食することで感染。未消毒の井戸水も原因。

・発病までの時間と症状

平均 2 〜 3 日と長い/ 腹痛、激しい下痢、発熱、嘔吐、筋肉痛

・予防のポイント

生肉調理後の器具、手は十分に洗浄・消毒し二次感染を防止。
井戸水は適確に塩素消毒。
食肉やレバーは、生食をさけ、加熱調理をする。

カンピロバクターについてもっと詳しく⇒


黄色ブドウ球菌

黄色ブドウ球菌

人の鼻やのど、皮膚などに住んでいる菌。菌が産生する毒素は 、熱に強く加熱しても壊れない。

 

・汚染/感染経路

傷やおでき、ニキビなど化膿した部分に多く付着し、それを触った手を介して食品が汚染され食中毒を起こす。おにぎり、お弁当、調理パンなど手作りの食品が原因。

・発病までの時間と症状

1〜5時間(平均 3 時間)/ 吐き気、嘔吐、腹痛(下痢)

・予防のポイント

手洗いの励行(個人衛生の徹底)。特に手や指に傷や化膿のある人は調理をしないか、菌が移らないように、薄いゴム手袋をはめて調理するようにする。
低温で管理する。低温管理できない食品は早く食べる。


ノロウイルス

ノロウイルス

人の腸管内でのみ増殖。11月から3月にかけての寒い時期に多く発生する食中毒。熱に弱い。

 

・汚染/感染経路

ノロウイルスに汚染されたカキ、ハマグリなどの2枚貝を生で食べて感染。その人の嘔吐物や糞便を介した二次感染によって周囲に広がる恐れがある。

・発病までの時間と症状

平均 24 〜 48 時間/ 吐き気、嘔吐、激しい下痢、腹痛、頭痛

・予防のポイント

調理器具、手の十分な洗浄・消毒で二次感染を防止。とくに個人衛生の徹底。
生ものはさけ、加熱処理したものを食べる。

※すべての細菌・ウイルスの食中毒予防に共通するのは、食中毒菌(ウイルス)を「つけない、増やさない、殺す」の三原則です。

*取材協力:池袋保健所